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読書備忘録 【光の都市 闇の都市】


作成開始(2022/11/24)

  1. 書名

  2. 書名著者出版社発行年購入備考
    光の都市 闇の都市 栗本慎一郎 青土社 昭和58年(1983) 第5刷 1990年頃    

  3. 全体的なメモ

  4. 栗本慎一郎氏の都市論。
    本書の後には、栗本氏の「都市は発狂する」があり、また本書の前にはカール・ポランニーの
    「経済と文明」で紹介されたダホメ王国の都市であるアボメとカナの研究がある。
    更には、関連して芸能・芸術・エロティシズム・遊び・戦争や国家などの項目があるが、
    いずれも繋がっている構造があるのだろう。「不可視の国家・<習俗>としての国家」にて
    示唆されているように、すべてはエロティシズムなのかもしれないが。
    そうであるならば、この後ジョルジュ・バタイユを優先的に読む必要があると思われる。
    「幻想としての戦争」については戦争技術論に少なからず興味のある私としては
    少し耳の痛い内容だが、戦争は人間にプログラムされた攻撃性のみから起きるものではない、
    との主張は栗本理論をよく理解すれば当然の帰結なのかもしれない。
    「わが光と闇のブタペスト」の項から続く栗本氏の著書「ブタペスト物語」には、
    まだ当分手が回りそうにない。
    (2022/11/24)
  5. 目次・参考文献・キーワードなど

  6. タイトルキーワード・メモ・感想等参考文献  備考  
    1 光と闇のフォークロア
    光の都市・闇の都市

    ・双分制(P-30)
    映画
    「天井桟敷の人々」

    悪霊
    (ドストエフスキー)
    道徳の系譜
    経済と文明
    人間の経済
    経済人類学
    幻想としての経済
    戸隠伝説
    (半村良)
    青空の矢
    (A.ケストラー)
    闇の都市と見世物 江戸歳時記
     (宮田登)
    都市のレトリック
    伊藤晴雨の
     都市的美学
    <深層>の具体的説明(中略)恐ろ
    しくて、かつ哀しいことだ(中略)
    自分の言語で考える以外はない
    (P-90)
    食べることとはエロティシズムと
    通底する「無駄」な行為である。
    (P-95)
    一体、誰なのだろう。このような
    生物を創り出したのは。
    (P-100)
    排除の写真学 実は、私たち人間存在が、時間
    及び空間を認識するということ
    自体が、カメラを持たずに時空を
    切っているということなので
    あった。(P-124)
    男と女の排除学 パンツをはいたサル
    千年女王
     マルゲリータは
     どこに
    私自身は、経済とは何かを考えて
    ついに人間におけるエロティシズム
    の問題こそ根源にあることに
    気付いてしまった。(P-138)




    ルネサンス周航
     (樺山紘一)
    わが光と闇の
     ブタペスト

    数理経済学のメッカの一つ
    でもあるハンガリー(P-146)
    マジャールの首都ブタペストを
    考えることなくしてポランニー
    は理解することができない、
    (P-154)
    人間の経済
    2 遊びまたは文学
    遊びと殺戮 幻想としての経済
    経済人類学
    エネルギートとエントロピー
     の経済学
    呪われた部分
    本能
    (ロジェ・カイヨワ)
    暗黙知の次元
    恐ろしき存在
     としての遊び
    「笑い」についての
     覚え書
    二番煎じ ものぐさ
     精神分析
    仕掛けとしての文化
    (山口昌男)
    パンツをはいたサル
    文学者は鬼を
     視ているか
    3 戦争と国家
    幻想としての戦争

    クラウゼビッツによっていると
    人は戦争を技術として検討
    すべき対象としてもいいような気に
    なり<中略>しかし、私は、(略)
    技術論的議論には何の意味も価値も
    ないとものだと言って
    はばからない。(P-198)
    経済人類学は、非市場社会の
    安定性を強調するが、殺戮や
    戦争のないロマンチックな楽園だ
    などと一言半句も言うつもり
    はない。(P-205)
    非日常性の侵入ということだが、
    これは一種の象徴的な死を
    意味する。(P-207)
    戦争論に喜び、戦記物を好んで
    読む人に判ってほしいものだ。
    もしも、学校化社会にいらいら
    しているならば、他人の犠牲の上に
    それを満たそうとせず、自らを
    自らの供犠に捧げることが最高の
    解決法だということを。(P-209)
    幻想としての経済
    戦争と平和






















    日本書紀
    戦争/政治/実存
    (G・バタイユ)
    経済人類学
    裸のサル
    攻撃
    (K・ローレンツ)
    ピグミー森の猟人
    (C・ターンブル)
    不可視の国家・
     <習俗>としての
     国家
    他方、共同幻想は一個で存在
    するのである。(P-212)
    家族が、まず最初に、時間、
    空間の外化に係わることになる。
    (P-213)




    ・リビドー(P-229)
    従って、国家、自我、時間、空間、
    エロティシズム、交換=蕩尽が
    すべて通底する問題であるのは
    当然である。(P-230)





    法・社会・習俗
    共同幻想論
    経済人類学
    幻想としての経済
    鯨の黙示録 パンツをはいたサル
    裸のサル
    ルネサンス周航
     (樺山紘一)
    千年大国と未開社会
    (ピーター・ワースレイ)
    参考文献は本書記載の全てではなく、かつ同じとは限らない。
    ★印は特に重要な文献
  7. 参考・注記


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