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読書備忘録 【パンツをはいたサル】


作成開始(2022/10/29)

  1. 書名

  2. 書名著者出版社発行年購入備考
    パンツをはいたサル 栗本慎一郎 光文社カッパブックス 昭和56年(1981)初版1刷 1981年    
    <増補版>パンツをはいたサル 栗本慎一郎 現代書館 2017年 第1版第1刷 2021年3月    

  3. 全体的なメモ

  4. 栗本慎一郎氏を(一般人にも?)一躍有名にした本。
    栗本氏を知らなかった学生時代の私も、書店で本書を見かけ興味を引かれて買ってしまったのだった。
    読み返してみると、基本的には栗本氏の著書である「経済人類学」「幻想としての経済」「法・社会・習俗」と
    共通の内容が多いが、本書ではとくに動物行動学や生態学からの視点や事例が盛り込まれている。
    第7章は「法・社会・習俗」で紹介されたマイケル・ポランニーの理論である「層の理論」や内知について
    更に詳しく言及している。
    もちろん文章は本書の方がはるかに読み易い。
    が、増補版の追補はやけに難しい。意図的だと思うが、何故何だろうな?
    増補版発行の前に新版の発行(2005?)があったようだ。この際、本文もところどころ改訂された模様。
    一般向けの著作のせいか、引用した研究者の名前は出てくるが、参考文献名はあまり出てこない。
    (2022/10/29)
  5. 目次・参考文献・キーワードなど

  6. タイトルキーワード・メモ・感想等参考文献  備考  
    1 人間は知恵ある生物か

    (増補版)人間の行動における動物と
    の共通点をさがすだけの動物行動学
    は無意味である。(P.42)
    森の隣人
    (ジェーン・グドール)

    2 おカネという名のパンツ 聖俗理論(エミール・デュルケム)
    (増補版:P.50)


    (エスキモーに)栄養の偏り
    からくるはずの病(中略)が
    発生したのは知識が与えられて
    からだった。(増補版:P.67)


    経済人類学
    幻想としての経済




    意味と生命


    (*1)
    (*1)




    (*1)
    3 パンツという名のパンツ 動物生態学は、動物経済学でも
    ある(旧:P.101, 増:P92)
    なぜヒトは同性愛を禁止したのか。
    (中略)妊娠可能性のない同性愛は、
    異性愛以上に根本的に無駄であり、
    より非日常的であることを
    発見したがゆえに、日常的生活の
    なかからは遠ざけたのである。
    (旧:P.132, 増:P116)
    4 神経症という名のパンツ (増補版)神経症あるいは、(略)
    統合失調症は、周囲との関係性
    からだけ生れ出ると考えてはなら
    ない。(略)例えば(略)ウイルス
    との関係性などである。(P.113)
    「共同幻想」(岸田秀)
    (旧:P.110, 増:P98)







    経済の誕生
    世界経済史
     (ヒューズ)
    パンツを脱いだサル










    (*1)
    5 法律という名のパンツ
    対立的文化の緊張感、そして
    両者のかかわりのダイナミズムが
    (中略)市場社会を、近世から日本に
    出現させてきた推進力になった
    と考えている。
    (旧:P-178, 増:P-155)
    経済と文明
    6 道徳という名のパンツ



    当たり前だが、この(近親交配の)
    データが、現実に性交の行われ
    た結果の数字だということである。
    (旧:P-200, 増:P-176)
    ・棲み分け論(今西錦司)
    (旧:P-208, 増:P-183)
    南部−地鳴りする
     アメリカ(栗本)
    森林がサルを生んだ
     (河合雅雄)
    (*1)
    7 (旧版)「内なる知」が、
    発想の転換を可能にする
    (増補版)すべては
    「内なる知」によって
    決められるべきだ
    最高の科学というものは、
    こむずかしい前提的議論や、
    長い訓練を経なければ
    わからない、というもので
    あってはおかしいのだ。
    (旧:P-212, 増:P-192)

    ・層の理論
    ・進化はすべて内的な原因に
    基づいて起きたと考えなければ
    おかしいのである。
    (旧:P-224, 増:P-198)
    ・あらゆるものは、共同体の共同
    幻想によって承認されなければ、
    あるいは要求されなければ発生
    してこない、と考えるのが妥当
    なのである。
    (旧:P-229, 増:P-198)






    機械の中の幽霊











    経済人類学
    幻想としての経済
    意味と生命
    パンツを脱いだサル


















    (*1)
    (*1)
    (*1)
    (*1)
    追補 新年の世紀は終わり、
    生命の世紀が始まった
    (増補版)社会や共同体は常に
    それ自体人間とは関係なく
    生命(体)なのである。(P-225)
    参考文献は本書記載の全てではなく、かつ同じとは限らない。
    ★印は特に重要な文献
  7. 参考・注記


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