JH8CHUのホームページ>読書備忘録>読書原論

読書備忘録 【読書原論】


作成開始(2022/12/19)

  1. 書名

  2. 書名著者出版社発行年購入備考
    読書原論 栗本慎一郎 角川書店 昭和60年(1985) 初版 1985年頃    

  3. 全体的なメモ

  4. 本書においてまず重要なのは、P-70に掲載された
    栗本慎一郎が「YOUは半日で読破できるか!」と問う一〇〇冊の本
    のリストだ。
    この読書備忘録では、重要と思われる文献に★印を付けているが、この判断には
    「一〇〇冊の本」のリストを大いに参考にしている。(^^v
    それにしても、このリストに記載のそれぞれの文献を半日で読むことなんて出来るのだろうか?
    私の場合、ほとんどの文献は半月以上かかるものばかりだ。(-_-;
    しかも一回読んだだけでは内容をあまり読み取れない。(>_<)
    (ので、少なくとも初めて読む本は、二度続けて読むようにしている。)

    本書では読書について語りながら、文明論や生命論への言及もなされる。
    栗本氏の著書は「経済人類学の眼」あたりから、現代社会への言及が増えてきた
    ように感じる。もっとも経済人類学は文明論でもあるから当然と言えば当然なのだが。
    また、後に「パンツを捨てるサル」や最高傑作(?)「意味と生命」につながる
    生命論への言及も見られる。
    (2022/12/19)
  5. 目次・参考文献・キーワードなど

  6. タイトルキーワード・メモ・感想等参考文献  備考  
    1 経済人類学は書物を切り捨てる
    知と身体の
    全体性を求めて
    消費や広告の世界は、書物の流れを
    含む時代を最も単純、明瞭に
    反映する重要なメルクマール
    なのである。(P-19)







    近代人は自らの頭脳、自らの身体を
    軸に考えることを断念するように
    教育されてきた。だから、それが、
    本来は自然なところに戻るという
    ことであっても、その意味や歴史的
    位置をやはり書物を通じて伝達され、
    獲得する以外は不可能である。
    (P-26)




    現代軍師学入門
    (藤岡和賀夫)
    経済人類学の眼
    パトスの知
    (中村雄二郎)
    異文化としての
    子供(本田和子)








    男が女になる病気
    隠喩としての病
    (スーザン・ソンタグ)
    マス・イメージ論
    (吉本隆明)
    さらば国分寺書店の
     オババ
    ホモ・パンツたちへ
    光の都市・闇の都市




    (*3)
    知にまことの
    《過激》さを求めて
    マス・イメージ論
    (吉本隆明)
    初源への言葉
    (吉本隆明)
    ヘンタイよいこ新聞
    (糸井重里)
    大衆文化論
    (栗本慎一郎)
    雨の木を聴く女たち
    (大江健三郎)
    反文学論
    (栗本慎一郎)
    書物は崩壊の
     予兆を告げよ


    真の"書評"は(中略)本を読むのでは
    なく、時代を読むことを、評者は
    先に求められている(P-50)


    『ブタペスト物語』は、コトバ以外
    のものを伝えようとした書物である。
    (P-54)
    パンツをはいたサル
    太陽の世界(半村良)



    存在と意味(廣松渉)
    新視覚新論
    ブタペスト物語
    現代における
     《客観性》の神話
     の崩壊




    人間は、むしろ、生命がオーソ
    ドックスに維持されていく機構に反発
    したがゆえに、エデンの園でリンゴ
    を食べて罪をかぶったのである。
    (P-64)
    生命潮流
    暗黙知の次元
    バタイユ著作集
    経済人類学の眼
    書店は、独自な
     論理と主張を持て
    『ヘンよい』の、根源的ラディカル
    さは、ある意味で、数百の書物を
    読んだあとではじめて判るもの
    である。(P-75)
    (*1)
    身体の復権と反復権
     その一
    近代が失敗したのはただ近代が
    駄目だったからであり、それ以前が
    良かったからではないからだ。
    そして、人々が近代に頼ろうとした
    根拠はなおも残されているからだ。
    (P-89)


    ヒトは、自らのの身体性の中に
    組み込まれただれか他人の指令の
    存在に気付いた唯一の動物である。
    (P-89)






    暗黙知の次元
    生命潮流
    身体の復権と反復権
     その二
    現在、インテリが身体性への回帰
    を叫んでいるときに、人々は身体性
    への反省を感じ取りはじめている。
    (P-95)




    我々の身体は、おそらくサルから
    進化したものではなく、サルの体を
    借りたものなのである。(略)
    単細胞生物からしだいに発達・進化
    して、ついにサルにいたり、はた
    またヒトに至ったと考えるのは
    確率論的にも無理なのだ。(P-100)




    魅せられて
     フリークス
    東京漂流
    メメント・モリ







    生命は宇宙から来た
    (フレッド・ホイル)
    都市は発狂する
    宇宙から認識まで ホロン革命
    還元主義を超えて
    (A.ケストラー他)
    生命−この宇宙なる
     もの(フランシス・クリック)
    精神と自然
    (G・ベイトソン)
    隠喩としての建築
    宇宙に生命を探る
    (ゴールドスミス,Sオーウェン)
    昆虫の生体防御
    (和合治久)
    状況に対決する
     《演劇的知》の
     スタイル
    ・フォイエルバッハ

    今日の世界の諸問題は、もともと
    すべて同根であることは判って
    いる。(中略)とはいえ、知の武器を
    確保していないときそのような
    ことを一気に論じるのは無意味な
    ことだ。(P-116)
    現代社会の歴史的
     位相(山之内靖)





    魔女ランダ考
    パトスの知
    チェーホフの世界
    (中村雄二郎)
    異形は真実を超える アフリカの歌
    (内藤忠行)
    メメント・モリ
    古代金属国家論
    (内藤正敏,松岡正剛)
    経済人類学
    幻想としての経済
    書物をめぐる五つの
     《事件》

    俺たちはノイズだ
    ブダペスト物語
    (*2)
    2 経済人類学はコミュニケーションを掘り尽くす
    ボーシ論の混乱を
    ボーシするために
    さしつさされつの
    「道徳」
    「パンツをはいた
     サル」余禄
    パンツをはいたサル
    光の都市・闇の都市
    イギリス人と紅茶
     の文化
    紅茶を受皿で
    (小野二郎)
    茶の世界史
    (角山栄)
    世界旅行−
     民族の暮らし
    「鉄道物語」を読む 英国鉄道物語
    (小池滋)
    消えた臨時列車
    (コナン・ドイル)
    欧米汽車物語
    (小池滋)
    ワイルド・
     ウエスト物語
    (海野弘)
    コトバを超えた
     コトバの時代へ
    大語海
    ヘンタイよいこ新聞
    (糸井重里)
    大衆文化論
    赤いルージュは
     O・Kのサイン
    セクシィ・ギャルの
     大研究
    日本人とフランス人
    (舛添要一)
    ものぐさ精神分析
     入門
    吉田松陰は、(略)岸田さんに
    よると、極端に自己中心的な、
    自閉的自己満足者ということに
    なる。(P-188)
    ものぐさ精神分析
    3 経済人類学は時代を燃やし尽くす
    わが読書遍歴 魔女ランダ考
    誰が読書を
     殺したか?
    人々は本に自らの知らない情報を
    求めようしないということは
    あり得ない。(略)存在に苦しんで
    いるはずだからである。
    (P-206)
    末井昭論
     末井昭は、
     意味から吹き
     飛ばされた
    村上龍論
     悲しく透明な
     無頼派の愛
    悲しき熱帯
    (村上龍)
    林真理子論
     ルンルン症候群
    ルンルン症候群
    (林真理子)
    コトバでコトバを
     超えちゃおう
    言葉を用いながら、言葉を
    超えようとしている。
    これは、他方で学問の世界で、
    記号論がはたそうとした役割を、
    ある意味でもっと地についた
    形で行っているものだと言える。
    (P-238)
    量産された新雑誌
    読書日録 シモーヌ・ヴェイユ
     の死と信仰
    (宇田達夫)
    超空間から家族の
     論理まで
    ホロンという概念をもって、
    生命体も社会構成体も、もちろん
    いわゆる文化も、宇宙の構造も
    説明する。つまり、完全な
    一般システム論なのである。
    (P-250)
    ホロン革命





    生命は宇宙から来た
    (フレッド・ホイル)
    パンツをはいたサル
    共同幻想論
    裸のサル
    浅田彰論
     命題なき練習問題
    経済人類学は決して二元論で
    ありえない。(P-265)

    呪術の世界イコール西欧の近代知
    の限界突破といった論理の土台の
    立て方は何も新しいものではなく
    G・ベイトソンが(略)
    新物質主義としての神秘主義を
    批判している対象内に入って
    しまう(P-274)



    (読書メモ)
    P-273以降の付録で10冊の本を
    選んでいるが具体的に該当する
    書名がいまひとつ判らない。
    おそらく右欄の10冊
    構造と力
    パンツをはいたサル
    経済人類学の眼
    精神と自然
    (G.ベイトソン)





    浅田彰−知のアイドル
    研究読本

    (10冊の本)
    構造と力
    表層批評宣言
    ソシュールを読む
    神々の精神史
    暗黙知の次元
    人間の経済T・U
    犯罪風土記
    (浅倉喬司)
    魔女ランダ考
    呪われた部分
    歴史とユートピア
    あとがき−儀式の終焉
    ヴァンパイヤ−戦争
    (笠井潔)
    たまらなくアーベイン
    (田中康夫)
    参考文献は本書記載の全てではなく、かつ同じとは限らない。
    ★印は特に重要な文献
  7. 参考・注記


JH8CHUのホームページ>読書備忘録>読書原論


Copyright (C)2022 Masahiro.Matsuda(JH8CHU), all rights reserved.