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単安定マルチバイブレータの解析
本ページ作成。(2026/01/26)
回路の機能
ワン・ショット(one shot)と呼ばれることが多いです。
トリガ・パルス(Tn)が入る度に一定の長さ(T1)のパルスを生成する回路です。
双安定マルチバイブレータは安定点がふたつ、非安定マルチバイブレータは安定点が
0でしたが、単安定マルチバイブレータは安定点がひとつです。
トリガ・パルスが入らないときは安定状態のままです。
動作波形

回路図

単安定マルチバイブレータの動作
- 単安定マルチバイブレータの基本構成
Tr1は双安定マルチバイブレータ、
Tr2は
非安定マルチバイブレータと
同じ形をしています。
- 安定状態における動作
トリガ・パルスがない状態では、Tr1のベースにRB1経由で
電流が流れるためONになります。
Tr1のコレクター電圧(VC1)がほぼ0になり、
RB2に接続された
Tr2のベース電圧が下がり電流が流れないのでTr2はOFFとなります。
そうするとTr2のコレクター電圧はVccとなり、コンデンサCB1は
(Vcc - 0.6)[V]に充電され、安定状態となります。

- トリガ・パルスを印加したときの動作
下図のように負のトリガ・パルスによりTr1のベース電流(IB1)が
減少すると、
正帰還により短時間にTr1とTr2のON/OFFが入れ替わります。

- 入れ替わった直後の電圧
Tr2はONなのでコレクタ電圧(VC2)はほぼ0になります。
コンデンサ(CB1)の電圧はまだほとんど放電していないので(Vcc-0.6)のままです。
この結果、Tr1のベース電圧(VB1)は−(Vcc-0.6)となりマイナスです。
Tr1はOFFですが、青色の矢印で示したようにRC1からRB2を
経由してTr2のベース電流が流れ、Tr2はONとなっています。
また、一般的にRC1≪RB2であることから、Tr1の
コレクタ電圧VC1はほぼVccになります。

- 入れ替わった後の動作
下図の赤線矢印のように電流が流れ、コンデンサ(CB1)が放電するのに伴い
トランジスタTr1のベース電圧がマイナスから次第に上昇し、更にコンデンサが
逆方向へ充電されるので、やがて0.6[V]に接近していきます。

- パルス幅の時間が経過したときの動作
トランジスタTr1のベース電圧が0.6[V]に接近するとついに
ベース電流(IB1)が
流れ始めます。そうすると下図にように正帰還がかかり、
短時間にTr1とTr2の
ON/OFFが再び入れ替わります。これで、出力パルスが終了し、
次のトリガ・パルス(Tn)が来るまで安定状態のままです。

- パルス幅の計算
非安定マルチバイブレータ
の場合と同様に、Tr1のベース電圧の上昇カーブは
下図のようになり、RB1とCB1との時定数で決まります。

なのでパルス幅(T1)は
T1 ≒ 0.7 * CB1 * RB1
- トリガー回路
双安定マルチバイブレータと同様にTr1のベースに印加する方法と
コレクタに印加する方法があります。
詳細は双安定マルチバイブレータの項を
参照してください。
今後の課題
- とくになし。
参考文献
- パルス回路の設計(昭和56年(1981) 第20版(改訂10版))
P-102〜105 単安定マルチバイブレータ、猪飼國夫著、CQ出版社
関連項目
- トランジスタ・パルス回路の解析−
双安定マルチバイブレータ
- トランジスタ・パルス回路の解析−
非安定マルチバイブレータ
- トランジスタ・パルス回路の解析−
CR微分回路、RC積分回路
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