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読書備忘録 【呪われた部分】


作成開始(2023/01/23)

  1. 書名

  2. 書名著者出版社発行年購入備考
    呪われた部分 G・バタイユ 二見書房 1985年 7版 1980年代中頃    

  3. 全体的なメモ

  4. サブタイトルは「普遍経済学の試み」。
    栗本慎一郎氏の過剰−蕩尽理論(またはパンサル理論)のベースのひとつとなった理論。
    バタイユは本書で、経済学で重要な概念は生産よりも消費である、と唱えた。
    第一章では、人は産業が発展する以前から、物理的に生きていくために必要なエネルギー以上の
    エネルギーを得ていて、それが富の源泉となっているとした。
    そして富となった過剰なエネルギーは何だかの形で消費される必要がある、とする。
    第二章以降、いくつかの社会について分析を行い、実際にそれぞれの社会において
    どのように過剰なエネルギー(富)を消費していたかを述べている。
    そして、過剰なエネルギーの消費には、人間自体の消費が含まれていると喝破した。
    (2023/1/23)
  5. 目次・参考文献・キーワードなど

  6. タイトルキーワード・メモ・感想等参考文献  備考  
    1 基礎理論
      普遍経済の意味 生命体は、地表のエネルギーの働き
    が決める状況の中で、
    原則としてその生命の維持に要する
    以上のエネルギーを受け取る。
    過剰エネルギー(富)は一つの組織
    (例えば一個の有機体)の成長に
    利用される。もしもその組織がそれ
    以上成長しえないか、或いは
    剰余が成長のうちに悉く摂取され
    えないなら、当然それを利潤ぬき
    で損耗せねばならない。(中略)
    さもなくば破滅的な方法で
    それを消費せねばならない。
    (P-25)
      普遍経済の諸法則 呪われた部分(P-50)
    2 歴史的資料(一) 消費社会
      アステカ族の
     供犠と戦争
    呪われた部分(P-78)
      対抗的贈与
    (「ポトラッチ」)
    贈与論 (*1)
    3 歴史的資料(二) 軍事企業社会と宗教企業社会
      征服社会−
     イスラム教
      非武装社会−
     ラマ教
    4 歴史的資料(三) 産業社会
      資本主義の起源と
     宗教改革
    プロテスタンティズムの倫理と
     資本主義の精神
      ブルジョアの世界
    5 現代の資料
      ソヴィエトの産業化
      マーシャル計画
    消費の概念 ・ポトラッチ 贈与論 (*1)
     
    参考文献は本書記載の全てではなく、かつ同じとは限らない。
    ★印は特に重要な文献
  7. 参考・注記


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