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読書備忘録 【人類新世紀終局の選択】


作成開始(2025/06/03)

  1. 書名

  2. 書名著者出版社発行年購入備考
    人類新世紀終局の選択 栗本慎一郎 青春出版社 1991年 第10刷 1991年 10月 文庫化にあたってのタイトルは
    「人類は思考する"金魚"である」

  3. 全体的なメモ

  4. 副題は【「精神世界」は「科学」である】。
    栗本氏の他書を読んでいない人がいきなり本書を読んだならば、間違いなく栗本氏は
    「トンデモ学者」だと誤解してしまうであろう。(^^;;
    それくらい未来を先取りした文献である。
    しかし、栗本氏とあろう人が単なる思いつきで本書を書いたはずがない。
    多少の修正はあるにせよ、必ずや一定以上の思索と検証の結果が本書であるはずだ。
    とは言え、時代を先取りしているが故に、本書にかかれていることを盲目的に信じることは
    危険である。結局は他書と同じだが、関連する文献にも目を通し、ひとつひとつ納得して
    いく地道な作業が必要なのだと思う。一見すると「精神世界」や「宗教」について肯定的な
    意見を述べているようでも、彼らの主張で間違っているところは間違っている、と栗本氏は
    明言している。そして、「精神世界」と「科学」は矛盾しないと言っているのだ。
    言い換えると、本書は科学についても語っており、あと少しで科学は精神世界を語れる地点まで
    到達していると述べているのだ。
    なお、本書に関する内容の走りはすでに「幻想としての文明」や「かくして日は昇る−
    新日本革命論」などに現れている。

    ところで、栗本氏の最高傑作であると個人的には感じている「意味と生命」の続編は
    2000年代に入ってから展開された歴史論だと思ってきたのだが、実は、本書こそが
    「意味と生命」の直接の続編ではないのか、と30年ぶりに本書を読み返して思った次第だ。
    本書は、本書執筆時点での最先端の科学哲学である。
    (2025/06/03)
  5. 目次・参考文献・キーワードなど

  6. タイトルキーワード・メモ・感想等参考文献  備考  
    プロローグ "ギリギリの人類"がこの先どうなるか、
    私にはかなりの部分が明らかに
    見えている。(P-16)


    肉体を持たない人間が遠からず現れる
    のは必然である。(P-25)



    アウト・オン・ア・リム
    (シャーリー・マックレーン)
    1 すでに起こり始めている
    驚くべき現象
    生命体を含むすべての物質が最終的に
    振動とか波動によって成り立っている、
    振動と形とがつながったものとして
    理解されるようになっている。(P-37)


    我々のもっている世界は一つの要素を
    組み立ててつくっている一次元の
    世界に過ぎない。(P-72)






    生物は磁気を
     感じるか(前田担)



    パンツを捨てるサル
    意味と生命

    2 生き残れる精神、
    滅びてゆく精神
    物事は根本的には流動的なのだが、
    人間にとっては固定的にあらわれる。
    (P-76)

    人間を人間たらしめている「統一する
    原理」(中略)形もなく、目に見えないが、
    モザイクとしての生命体を統一し、
    存在させているもの(中略)肉体が
    なくなっても存在するものである。
    (P-89)
    彼【マイケル・ポランニー】はすでに
    一九五〇年代に「生命の原理の根幹は
    イマジネーションである」と言い切って
    いる。(P-91)
    結局、「ある」ということは、「あると
    見える」といことだとわかってきた
    のである。(P-99)
    人間が共同に認識するといことが、世界
    認識の根源だというところに帰着
    したのがモーリス=メルロポンティで
    ある。(P-100)
    人々が事実であるとか、存在している
    とか思うとき、決して、勝手に
    思っているのではなく、あるシステム
    (根拠)をもって見ているという
    ことだ。(P-102)
    ユキスクルの研究で、ダニやネコの眼の
    構造が我々とはちがい、その結果
    まったくちがう世界の形状を見ている
    ことがわかった。(P-104)
    科学的に、一つ一つを当たり前に積み
    重ねていって推測すれば、そして、
    結論を強側図に言えば、「人間は形を
    失くす」ことになる。(P-115)
    最先端の物理学、とくに原子および
    素粒子物理学は(中略)人文、社会科学
    などすべての科学が、その潜在的な哲学
    の展開を図らざるをえない(P116〜7)



    パンツを捨てるサル






    意味と生命
    3 「肉体を持たない人間」
    が創り出す新世界
    死語の世界も輪廻転生も当然あるわけで
    (中略)「知覚とは何か」「自我とは何か」
    を考えていくことでより明快に
    見えてくるはずだ。(P-133)
    一九七〇年代、"形をつくる原理が
    地球上にはある"ということが一番単純
    な形で発見されたのが「ベルーソフ・
    ザボチンスキー反応」である。(P-134)
    想念が形をつくるということが解明
    されたら、我々は間違いなく肉体が
    なくても存在しうることになる。
    (P137)








    見えるものと
     見えないもの
    (メルロ=ポンティ)
    4 「永遠の自分」という
    謎を解く知のカギ


    ポランニーが存在とは原理であり、
    全体性であり、肉体そのものではない、
    と捉えていくのも、じつは肉体という
    物質的対称があってはじめてつかめて
    くることだからだ。(P-146)
    輪廻転生
    (J・L・ホイットン)





    縄文式頭脳革命
    ???
    (スウェデンボルグ)








    (*1)
    5 人間の運命を変えていく
    ウイルス

    宇宙の「場」というのは、宇宙が大きな
    金魚鉢であって、我々はその中に
    いて、金魚鉢の水にあたるようなものが
    宇宙に充満している−そういうところに
    我々がいるのだというのがマイケル・
    ポランニー、及び、経済人類学の説だと
    いってもよい。(P-188)
    パンツを捨てるサル
    メディア・セックス






    意味と生命
    6 宇宙から交信してくる
    危機の予告
    縄文式頭脳革命
    参考文献は本書記載の全てではなく、かつ同じとは限らない。
    ★印は特に重要な文献
  7. 参考・注記


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