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読書備忘録 【科学哲学の冒険】


作成開始(2023/11/20)

  1. 書名

  2. 書名著者出版社発行年購入備考
    科学哲学の冒険 戸田山和久 NHK出版 2017年 第17刷 2019年3月    

  3. 全体的なメモ

  4. 近年思うのだが、演繹法と帰納法てそんなに重要な概念なんだろうか?
    演繹法の典型て数学だと思うが、数学における公理とはアプリオリに正しいのではなく、
    理論体系を構築する上での前提(仮定)、という位置付けであると私は理解している。
    (だから、無矛盾であれば公理は取り換えが効く)
    なので真理が保存すると考えるのはどうなのかな?
    一方、帰納法については、そもそも現実社会で絶対正しい命題なんてあんまりないのではないか?
    しかし、だからと言って科学が成り立たない理由にはならないと思う。
    確かに物理法則は常に正しいと考えても良いと思うが、現実には様々な条件が絡み合うため
    マクロな現実は単純な物理法則だけで説明出来る訳ではないのだから。
    (だから条件を厳しく管理しないと、実験は失敗の連続となる)
    確かに、じゃあ科学と非科学(あるいは疑似科学)の境目はなんだ?
    という疑問は大きな問題ではあると思うが。
    科学の正当性を議論する科学哲学の重要性は認めるが、もっと違う視点から
    考えられないものだろうか?
    それにしても、マッハって観念論なのかな(-_-?
    (2023/11/20)
  5. 目次・参考文献・キーワードなど

  6. タイトルキーワード・メモ・感想等参考文献  備考  
    T 科学哲学をはじめよう
    1 科学哲学って何?
     それは何のために
     あるの?
    認識の分析

    2 まずは、科学の
     方法について
     考えてみよう?
    ・論理実証主義
    ・理論語と観察語
    ・センスデータ
    ・意味の検証理論
    ・経験主義
    3 ヒュームの呪い−
     帰納と法則について
     の悩ましい問題
    帰納に関する懐疑論。
    ・反証主義
    ・線引き問題


    ・グルーのパラドックス
    ・投影可能な述語


    疑似科学と
     科学の哲学
     (伊勢田哲治)
    4 科学的説明って
     何をすること?
    ・DNモデル
    ・旗竿問題
    ・統計的関連性
    ・統合化モデル
    U 「電子が存在する」って言うのがこんなにも難しいとは
    5 強敵登場−
     反実在論と
     社会構成論
    ・ソーカルのでっちあげ事件
    ・独立性テーゼ
    ・知識テーゼ





    ラトゥールたちは、人類学者が
    いわゆる「未開」民族の文化に
    接するのと同じ態度で科学者
    集団に接するという方法論を
    採用した。(P-144)
    ファン・フラーセンは、(中略)
    科学の目的は、すべての観察
    可能な真理を導き出すような
    理論を構成することであって
    観察不可能なものについての
    真理を発見することではない。
    (P-157)



    七つの科学事件ファイル
     −科学論争の顛末
     (コリンズ)
    迷路の中のテクノロジー
    (コリンズ、T・ピンチ)
    6 科学的実在論vs.
     反実在論
    ・決定不全性
    V それでも科学は実在を捉えている
    7 理論の実在論と
     対象の実在論を
     区別しよう
    ・対象実在論
    ・操作可能性
    8 そもそも、科学
     理論って何なのさ
    ・文パラダイム
    これ(文パラダイム)って、
    科学的実在論論争のあり方を
    ずいぶん歪めてきた考え方
    だと思うのね。(P-216)
    理論を公理系という分の集まり
    と考えた上で、いろいろな
    科学哲学的問題を考えて
    いきましょう、というのが
    文パラダイムだ。(P-219)
    ・意味論的捉え方
    理論を文の集まりと同一視
    するのではなく、むしろ
    文の集まりが当てはまる
    モデルと考える。(P-232)
    9 自然主義の方へ ボクは、科学の目的として
    (中略)実在システムに重要な
    点でよく似たモデルを作る
    ことなの。(P-251)
    ・方法論のメタ正当化

    科学的実在論というのは、
    科学が科学を説明しようと
    するときの、一つの仮説だ
    と考えることができる。
    (P-257)
    「規則における循環」
    「前提における循環」
    マッハのようにかなり極端な
    立場をとった人もいるわけ
    だし。あれってほとんど
    観念論ですよね。(P-268)
      人物・用語解説
    読書案内
    (*1)
    参考文献は本書記載の全てではなく、かつ同じとは限らない。
    ★印は特に重要な文献
  7. 参考・注記


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