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読書備忘録 【科学史・科学哲学入門】


作成開始(2024/05/18)

  1. 書名

  2. 書名著者出版社発行年購入備考
    科学史・科学哲学入門 村上陽一郎 講談社学術文庫 2021年 第1刷 2021年9月    

  3. 全体的なメモ

  4. 1977年発行「科学・哲学・信仰」を文庫化したもの。
    文庫化されてタイトルが変わったが、元のタイトルの方が良かったのではないだろうか?
    確かに本書は、科学史・科学哲学の文献ではあるが、同時に村上先生の信仰に対する
    考えを述べた記述もあるからだ。
    一般的に人間がものが存在するか否かを判断する場合、見えているかよりも手ごたえがあるか、
    ということの方が重要である。しかし、例えば素粒子の存在は直接見ることも触ることも
    出来ないし、また物理学者が実験で確認したことを、一般人は自ら実験もしていないにもかかわらず
    素粒子の存在を信じている。つまり信じることに、見えていることや手ごたえがあることは
    決定的な理由にならないとしている。さらに、自分のこころの存在は確認出来るが、実は
    他人のこころの存在は直接確認することは出来ず、ただ類推しているだけであると述べている。
    ここでC・G・ユングを引用し、「集団的無意識」は他人と繋がっているが、
    さらに人間以外の生命(あるいは生命以外の自然も?)とも繋がっているとの認識は
    目に鱗であろう。ただ、氷山の喩えから、見えていない部分が「集団的無意識」とする点は
    納得がいくにしても、逆に氷山の上の方に(実際の氷山では空間だが)神の存在を想定(?)できる
    のではないか、との見方はいまひとつピンとこなかった。
    (2024/5/xx)
  5. 目次・参考文献・キーワードなど

  6. タイトルキーワード・メモ・感想等参考文献  備考  
    第1章 科学を準備したもの
    1 科学・哲学・神学
    2 科学のなかのヴェクトル

    十七世紀、十八世紀、そして十九
    世紀のヨーロッパは、この進歩と、
    人間の手によって人間自身を「救う」
    ことが確実に可能である、
    という「進歩の感覚」によって支え
    られていたのである。
    (P-38)
    近代科学と聖俗革命
    パンセ(パスカル)
    3 科学の反省 カラマーゾフの兄弟?
    (ドストエフスキー)
    4 未来の展望
    第2章 キリスト教の自然観と科学
    1 キリスト教と
     近代合理主義
    2 キリスト教からの
     科学の「離脱」
    啓蒙主義の哲学
    (カッシーラー)
    3 現代への示唆

    自然とは、箱庭のようにある状態
    のなかに保存できるようなもの
    ではなく、人間の存在そのものが、
    すでに自然を「自然」では
    なからしめ、「人為」たらしめて
    いることに対する透徹した自覚
    がまったく欠けている。(中略)
    人間の手を離れた何か理想的な、
    あるいは理念的な「自然」などが
    あるわけではない。(P-79)
    偶然と必然
    (ジャック・モノー)










    機械と神
    (リン・ホワイト)
    第3章 科学的知識と信仰との異同
      ・全体子
    (アーサー・ケストラー)(P-126)





    直接経験的な手段によってその
    存在を証拠立てることができない
    「神」の存在を認めるかどうかに
    ついても、必ずしも論理的な整合
    性を求めることは必然的ではない
    のである。(P-168)
    ユングはさらに、無意識の世界を
    より根元的な方向へ下ると、
    そこには、生きとし生けるもの
    すべてが共有している、いや
    むしろ共通の基盤としている無意識
    の世界があるとさえ言う
    のである。(P-169〜170)


    偶然の本質
    (アーサー・ケストラー)
    行人(夏目漱石)
    動物とヒトの行動 2
     (アンソニー・バーネット)
    参考文献は本書記載の全てではなく、かつ同じとは限らない。
    ★印は特に重要な文献
  7. 参考・注記


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